みなさん、こんにちは!KL-WINGです。
温暖な気候で物価も比較的安く、英語で仕事も生活もできるため転職先として人気のマレーシア。教育移住ブームもあり、現地就職される親御さんも増えています。
【マレーシア教育移住した方のインタビュー】
【マレーシア・現地採用✕教育移住】経験者にインタビュー①
【マレーシア・現地採用✕教育移住】経験者にインタビュー②
マレーシアで働くためには企業に雇用され、企業(以下、雇用主)がスポンサーとなって就労ビザ(正式にはEmployment Pass)を取得する必要があります。
就労ビザの申請は雇用主が行うため、就労ビザは個人ではなく雇用主に紐づくことになります。
今回は2025年11月時点でのマレーシアの就労ビザ最新情報をまとめてみました。
※情報は随時変わりますので、あらかじめご了承ください
就労ビザ取得に必要なガイドラインおよび条件

マレーシアの就労ビザ取得に必要なガイドラインは下記の通りです。
・大卒で3年以上の就労経験
・短大・専門卒で5年以上の就労経験
・高卒で7年以上の就労経験
昨今ではこのガイドラインに加え、これまで経験した業務内容がマレーシアで就く予定のポジションや業務にどれだけ関連性がありふさわしいかも、就労ビザが許可されるかどうかの判断ポイントとなっています。
尚、“Malaysia Digitalステータス(旧MSCステータス)”を持つ企業(主にはITやBPO企業など)の場合、大卒であれば就労経験のない新卒でも就労ビザが下りるケースがあります。
過去ブログで新卒のマレーシア就職について書きましたので、参考にして下さい。
新卒でマレーシア就職の選択肢は「あり」?!現地15年在住者が熱く語る!!
“Malaysia Digitalステータス”は政府が指定した特定の業種が申請、取得できるステータスで、このステータスを持つ企業は外国人知的労働者の就労ビザ枠や税制に優遇措置が設けられています。
就労ビザ取得までに要する時間と事前手続き

こちらは雇用主側の事前手続きになりますが、参考までに紹介します。
ESD (Expatriate Service Division = 入国管理局駐在員サービス部門)が管理するXpats Gatewayというポータルサイトから雇用主が就労ビザを申請します。
通常、申請から承認まで1~1.5ヵ月前後かかると言われていますが、ここ最近ESDがかなり厳格に申請書類チェックしているため、追加書類や書類の再提出を雇用主に求めてくるケースが増えており、プラスαの時間がかかることが想定されます。
尚、Xpats Gatewayから就労ビザを申請する前に、雇用主は幾つかの事前手続きが必要で1~2か月程度を要します。
①Myfuturejobs
雇用主はPERKESO(マレーシア社会保障機構)が運営する政府系の求人サイト「Myfuturejobs」に求人広告を14日間掲載し、外国人雇用の承認を得る必要があります。ただし日本からの駐在員や管理職、月額基本給がRM15,000を超える場合などはこの承認は不要です。
②JTK – Section 60K
改正雇用法第60条に従い、外国人従業員を雇用する雇用主は事前にJTK(マレーシア労働局)から外国人雇用の承認を得る必要があります。この承認を得るにあたり、雇用主は会社登記簿や現従業員の雇用契約書、社会保障の支払証明など多くの書類をJTKに提出する必要があります。
勿論、何事もなくスムーズに申請が進めばこの限りではありませんが、前途のとおり以前と比較してESDでの書類審査が厳格になっており、雇用主にとっても予想以上に時間がかかる場合があります。就労ビザを待つ時間が長くなることを想定し、心にも時間にも余裕をもっておくといいでしょう。
また、企業から内定をもらったからと言って、就労ビザが確実に許可される保証はありません。雇用主も時間やコストをかけて内定を出した方に入社してほしいはずですが、就労ビザを許可するかしないかの最終的な判断はマレーシアの入国管理局次第ですので、そのリスクも念頭に置いておくとよいでしょう。
就労ビザ申請に必要な書類
こちらは、被雇用者側で準備が必要な書類です。
証明書関係は学校や市役所から取り寄せが必要になりますので、早めに準備をしておくと安心です。
・パスポートの全ページカラーコピー(残存期間が12か月以上あること)
・英文レジュメ
・最終学歴の英文卒業証明書
・背景が青の証明写真
・雇用主からのオファーレター(署名済み)
・EA Form, E-BE Form, E-filling, Tax Clearance Letter, Release Letter(これらはマレーシア国内転職の方のみ)
これ以外にも、婚姻により姓が変更し最終学歴の英文卒業証明書の姓が異なる場合、戸籍謄本の英文翻訳および外務省の公印証明、もしくは在マレーシア日本大使館が発行するMarriage Certificateが必要になります。
その他、マレーシアで「就労可能なビザ」の種類

就労ビザ(Employment Pass)の他にマレーシアで就労可能なビザは下記の通りです。
PVP(Professional Visit Pass)
特定業務やプロジェクト等でマレーシアの企業法人が本社・本国からスタッフや専門家を一時的に呼び寄せるためのパスで、有効期限は1年。マレーシア法人からの給与支払いがないことが前提です。
レジデントパス(Resident Pass-Talent)
マレーシアで3年以上就労しており、且つ直近2年の納税額がRM180,000を上回り(月額基本給がRM15,000 以上)、学士以上の学歴もしくは公認専門機関の修了証があるなど、申請にはいくつかの条件を満たしている必要があります。
PVIP(Premium Visa Programme)
2022年に新設されたパスで、月額RM40,000以上のマレーシア国外からの収入と約RM100万以上の預貯金があることなど、超富裕層向けの滞在パスですが、マレーシアでの就労や起業も可能です。
PR(Permanent Resident)
マレーシア人と合法的に婚姻し一定期間(5年以上)を経過していることや、投資家、専門家などがPRの申請は可能ですが、いずれもEmployment PassやMM2Hなどで一定年数滞在していることが申請の前提となります。
尚、マレーシア人と婚姻後に申請可能なLong Term Social Visit Passは「滞在ビザ」で就労ビザではありません。Long Term Social Visit Pass保持者が就労するためには、Work Permit(Kebenaran Bekerja)を取得する必要があります。
Work Permitを取得するためにはマレーシア人配偶者の同意書や雇用主の会社登記簿、雇用元からのオファーレターなどの書類が必要になります。
また、マレーシア人配偶者が登録している地域や婚姻期間が浅い場合など、Long Term Social Visit Pass取得してから就労できない期間(ブラックアウト期間)がありますので、要確認です。
会社を退職するとき、就労ビザはどうなる?

冒頭にも記載しましたがマレーシアの就労ビザ(Employment Pass)は雇用主に紐づいているため、会社を退職する場合は就労ビザの残存期間が残っていたとしても、就労ビザをキャンセルしなければいけません。
引っ越し準備や税金処理などで、退職後も一定期間(最大1か月)就労ビザをキープさせてもらえる場合がありますが、あくまでも雇用主の判断次第ですので、雇用主がNOといえば就労ビザのキャンセル日までにマレーシア国外に出なければなりません。
就労ビザの期限が切れた状態でマレーシアに滞在すると「不法滞在」となり、裁判で罰金刑が課せられますので十分注意が必要です。
尚、就労ビザのみならず、観光ビザ(Social Visit Pass)やその他の滞在ビザやパスの期限が超過した状態で不法にマレーシアに滞在した場合でも、同様の措置が取られます。
少し余談にはなりますが、11月5日に在マレーシア日本国大使館からも「滞在許可に関する注意喚起」がありました。
罰則金が最大RM 2,000にもなりますので、ご注意下さい。
いかがでしたか?
どこの国でも「自国民の雇用」を優先させるのは当たり前です。
自国民では賄えない業務、特殊な能力や言語、深い業務知識や経験があることが証明できて、はじめて就労ビザが許可されます。
年々審査が厳格になっていることや、政府が頻繁にルールを変えている事を考えると、マレーシア転職に興味がある場合、早めにアクションを起こしたほうがいいかもしれません。
就労ビザ取得の可能性については、応募する求人企業の形態や応募される方の学歴、就労経験内容などにより異なりますので、マレーシア転職に少しでも興味がある方はお気軽にご相談ください。
グローバルな環境、多様な文化、そしてバランスの取れた働き方ができるのはマレーシアの魅力です。
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